Category
<Toppage>
<医療機器修理業基礎講習>
<機器関連>
<画像保存用フリーソフト>
<修理業者又は責任技術者の氏名又は住所>
<設置管理医療機器等の販売業者等の遵守事項>
<電子情報処理組織>
<特定保守管理医療機器の修理業者>
<回収に至つた原因>
<責任技術者の意見の尊重>
<修理区分の変更等の申請>
<修理業の許可の申請>
<麻酔用呼吸器関係>
<酸素と亜酸化窒素>
<酸素ガスが流れない>
<麻酔器の各部の構造>
<作動原理>
|1|
2
|3|4
|5|6
|7|8|9 |10|11|12|13|14
|15|16|
17|18
|19|20
21|22|
23|24|
25|26|27
|28|29|30|31|32|
33|34|35|36|37|38|39|40|41|42|43|
44|
45|46|47
|48|49|50
|51
|52|53|54
|55|
56|57|58
|59|60|61|62|
63||64
|65|66|67|68|69|70|71
71|72|
麻 酔 器
亜酸化窒素(笑気ガス)と酸素ガス、それに揮発性麻酔薬の濃度を正確にコントロールして、必要な割合で患者に投与し、吸入麻酔法で全身麻酔をかげる装置、
及び患者の換気を補助することを目的とした機器である。
全身麻酔法には、扱人麻酔、静脈麻酔等があるが、ここでは吸入麻酔を行う時に使用する麻酔器についの説明をする。
吸入麻酔とは、ガス麻酔薬(亜酸化窒素(笑気ガス))と揮発性麻酔薬(イソフルラン、セボフルラン等)を酸素ガスとともに呼扱器系を介して血中に移行させ,中枢神
経系に作用して、意識の喪失と痛みを取ることを言う
。
作動原理
1.基本構造
現在一般に使用されている全身麻酔器は、麻酔事故を未然に防止するため、安全装置や、警報装置を様々な形で装備してある。
将来は,更に安全性と信頼性を向上させ,しかも地球環境に優しい麻酔器が開発されるものと考える。
麻酔器の構造は大きく分けて2つに分類することができる。
*ガス供給部……麻酔に必要なガスを供給する為の機構。
*呼吸回路部…‥患者にガスを投与する為の機構。
1) ガス供給部
ガス供給部は、(麻酔ガス(酸素、亜酸化窒素(笑気ガス、空気)の圧力、及び流量調整と、揮発性麻酔ガスの濃度調整を行う。
圧力調整器によりパイピングまたはボンべから供給された 酸素および亜酸化窒素(笑気ガス)が、約200kpaに減圧される。
それぞれのガスは、麻酔器内部の配管を通り流量計に流れる。
流量計で設定された酸素及び亜酸化窒素(笑気ガス)(通常使用されている設定流量としては、酸素2L/ min、
亜酸化窒素(笑気ガス) 4L/minである。) は混合ガスとして気化器に流れる。
気化器は揮発性麻酔剤(ハロタン、またはフローセン、イソフルラン、セポフルラン等) の気化と濃度調整を
行う機器である。
酸素と亜酸化窒素(笑気ガス) の混合ガスが気化器を通過することにより、揮発性麻酔剤を含んだ麻酔ガスになる。
ガス供給部には,このメインラインの他、安全システムと酸素フラッシュの為のラインがある。
この安全システムは2 つの機能に分かれる。
I・酸素供給圧が一定値以下になったとき、アラームで知らせると同時に亜酸化窒素(笑気ガス)
の供給を停止する機能。
2.低酸素防止装置は誤操作しても、フレッシュガスの酸素濃度が一定値以下にならない機能。
又、酸素フラッシュラインは、呼吸回路に大量の酸素を供給する装置で、この機能も安全システムの一つと考えられる。
2)呼吸回路部
次頁の回路は,半閉鎖循環式呼汲回路である。
ガス供給部より供給された麻酔ガス(フレッシュガス)は、吸気相では汲気弁から吸気管を通り患者の肺に送られ、呼気相では呼気ガスが呼気管を通り、呼気弁が開いて呼吸バッグに貯留する。
呼吸パッグを加圧すると中のガスは、二酸化炭素吸収装置で呼気ガスの申の二酸化炭素を吸収し、フレッシュガスと混合して再度患者に送る。
また、余分なガスは,APLバルブから余剰ガス排除システムに送られ室外へ排出する。
その他、回路内圧計は呼汲回路内の圧力を計測する圧カメーターである、又、扱気ガスの酸素濃度計を装着している機器もある。
麻酔器の各部の構造
全身麻酔中の患者は意識がないので扱入するガスについては無防備になる。
従って、どんな場合でも、亜酸化窒素(笑気ガス)が単独で患者に送られる様な事があってはならない。
そのため、麻酔器にはさまざまな安全装置が組込まれている。
3)ホ一スアセンブリ
麻酔ガスごとに、セントラルパイピングのアウトレットと、麻酔器側の耐圧ホースのカップリングの形状
(ピン方式配管端末器)を変え、誤接続を防止する。
同様に、補助ポンべの接続口も(ピンインデックスシステム)により,誤接続を防止している。
さらに、ガスの種類ごとに、耐圧ホース、圧力計、流量計等をカラーコードで分類し、目視確認を容易にしている。
4)圧力調整器
ボンべやセントラルパイピング、或いは麻酔器内部回路などの圧力はそれぞれ異なっており、そのままで使用すると安定した麻酔ガス流量を得ることが出来ないことがある。
そこで,圧力調整器で圧力を一定にして、安全で正確に流量コントロールが出来るようにしてある。
I次側から送られてきた匠力を減圧して設定した2次圧にし、1次圧の変動や、2次側のガス流量の変化に対しても、常に匠力を安定させる装置ある。
5)亜酸化窒素 (笑気ガス)遮断安全装置
酸素匠が下限値以下になると、自動的に亜酸化窒素 (笑気ガス)の供給を停止する装置である。
メーカーにより機構や名称は異なるが、ほとんどの麻酔器に装備してある。
酸素圧が充分あれば、ダイヤフラムを下方に押し、これによりスプリングを押す。
亜酸化窒素(笑気ガス)はスプリングが下がった時の弁の隙間から出口に流れる。
もし酸素圧が低下するとスプリングにより弁が押し戻され、亜酸化窒素 (笑気ガス)の供給を停止する。
6)酸素供給圧警報装置
酸索圧が一定値以下になったとき可聴警報が作動する装置である。
酸素圧が一定値以下になると、スプリソクの作用で弁が押し上げられ、リザーブタンクのガスが弁の隙間からホイッスルヘ流れ音が出る。
7)流量計(流量調節弁・低酸素防止装置)
匠力調整器で安定した圧力を、それぞれ必要な流量に調節するための調節弁である。
この流量調節弁は、先端が二一ドル(針状)になっている弁と、それを受げる弁座との間隔を締めたり、緩めたりすることで、下流側に流れる流量を調整する。
この流量調節弁には低酸素濃度に対する安全対策が施してあり、混合ガスの酸素濃度が一定値以下にならない安全機構になっている。
流量計のダイヤルの位置は向かって一番右側に酸素が配置することになっており、亜酸化窒素(笑気ガス)、
及び空気は必ず酸素の左側に配置する。酸素のダイヤルの形状は特別に規格化されおり、
触感で他のダイヤルと識別できる構造になっている。
また、誤操作防止のため、ダイヤルの前面にガードを設げている機器もある。
8)流量計(流量計測装置)
流量調節弁から送気されたガス量を計測する装置で、ガスがガラス管とローター(ボール)との隙間を流れ、
この時の浮力で口一ター(ボール)が流量に応じて上昇する。
この上昇した口一ター(ボール)の位置を読むことにより、流量を測定することが出来る。
流量計の目盛りを読む位置は、ローターは最上位を、またボールは中心の位置を読む。
9)気化器の構造
気化器内部の基本回路は図のように、気化チャンバー、濃度コントロールダイヤル、及び温度補償機構からなる。
気化器がOFFのとき、すなわち濃度コントロールダイヤルが閉じているとき、ガスは全てパイパスラインを通り、麻酔ガス中の揮発性麻酔薬の濃度は0%である。
麻酔導入のため気化器をONにすると、濃度コントロールダイヤルが開き、ガスの一部が気化チャンバーへ流入する。
気化チャンバーへ流入したガスは、揮発性麻酔薬(セポフルラン等)を飽和蒸気圧分だげ含みながら濃度コントロールダイヤルを経て、バイパスラインのガスと合流する、気化器での揮発性麻酔薬の濃度設定は、気化チャンバー室から流出するガス流量を調整して行う。
温度補償機構とは、気化室内に連続してガスが流入すると、揮発性麻酔薬がどんどん気化し、気化器外へ流出する。
この時に奪われる熱(気化熱)のため,気化チャンバー内の温度が低下する。
これにともない、気化チャンバー内の揮発性麻酔薬の気化率が低下し、結果として気化器出口濃度が設定した濃度より低くなってくる。
これを防止するため、パイパスラインの流量を絞り、気化室への流量を増やして気化器出口の麻酔濃度を一定に保つ装置である。
温度補償機構には,バイメタを使用したものと、エーテル液を封入して使用しているものと大きく二つの方法があり、メーカーによってそれぞれ構造は異なる。
10)気化器安全機構
・誤操作防止装置
複数の気化器を取付げて使用するとき、選択した気化器以外は濃度コントロールダイヤルがロックされ、
操作できない安全機構である。
・誤注入防止装置
気化器はそれぞれ専用の薬液を注入して使用するので、誤注入を防止するため、薬液ごとに識別できる専用のアダプターがある。
このアダプターは薬液ごとに、ビンのロと気化器の注入口が異なった形状になっており,他の気化器に取り付かない構造になっている。
また、薬液ごとにカラーコードが決められており、気化器、薬液注入アダプター、薬液ビンを色分げで識別している。
I1)酸素フラッシュ弁の構造
フラッシュポタンを手で押すことによって、35〜75 L/min の純酸素を呼扱回路に供給する事が出来る装置である。
この弁は、流量計や気化器等を経由することなく、ポタンを押すことで大量の酸素を呼扱回路に供給できる構造になっている。
12)二酸化炭素吸収装置の構造
二酸化炭素扱収装置は、半閉鎖循環麻酔回路の主要な部品で、患者から戻ってきた呼気ガス中の二酸化炭素を、二酸化炭素扱収装置内に充填してある二酸化炭素扱収剤で扱着し、再び患者へ戻す装置である。
・ガスの流れ
患者から戻ってきた呼気ガスは、呼気弁を通り呼吸バッグに溜まる。
呼吸バッグを加圧するとキャニスターチャンバーの下方から上部に向げてガスが通過し、その時、二酸化炭素吸収剤で二酸化炭素が除去される。
再生されたガスは、フレッシュガスと混合し、扱気弁を経由して患者に供給される。
一部のガスは、余剰ガスとして、APLバルブより余剰ガス排除装置へ排出する。
・麻酔用人工呼吸器
麻酔用人工呼汲器は、呼奴バッグの替りをするもので、人工呼奴器接続口に蛇管等で接続し、切り替え装置を自動モードにすることで、自動的に患者に麻酔ガスを供給することができる。
人工呼汲器にはべローズ方式とナフィールド方式(ツ一アンドフロー方式)とがあり、ベローズ方式はそのまま
呼扱バッグの替りになっている。
ナフィールド方式はべローズがなく、そのため、呼吸器からの駆動ガスが麻酔回路に混入して麻酔ガス濃度が薄まることがないように、少なくとも1回換気量よりも内容量の多い蛇管で接続する必要がある。
13) 呼吸管 (蛇管) の構造
麻酔器と患者を結ぶ接続管で一般には蛇管と呼ばれており、ゴム製とプラスチック製がある。
ゴム製は再利用タイプ、プラスチック製はディスポーザブルタイプが多く、現在は後者が多く使われてい
る。
また、呼扱回路の種類は、接続口はそれぞれ、22M/22F,22M/15Fになっている。
14)酸素モニター
扱入ガスの酸素濃度を測定し、酸素濃度を常時監視し、濃度が一定値以下になった時アラームで知らせる装置で、センサー部と測定部とで構成されている。
センサーには寿命があるので、一定時間が経過したら新品に交換する必要がある。
| その他,麻酔中に使用するモニター | |
| 呼吸回路内圧モニター | 回路内圧を測定し、蛇管の外れ等を監視する。 |
| 麻酔ガスモニター | 吸入ガスの麻酔濃度を測定し,濃度異常の発生等を監視する。 |
| 換気量モニター | 患者の呼気量を測定し,呼扱状態を監視する。 |
| 二酸化炭素モニター | 患者の呼気ガスを測定し,換気状態を監視する。 |
| パルスオキシメーター | 無侵襲で連続酸素飽和度(SaO2)を測定する血液ガスモニター。 |
| 血圧計 | 観血,非観血で血圧を測定し,全身状態を監視する。 |
| 心電計 | 心電図を観測し,心拍数,不正脈等を監視する。 |
始業点検
始業点検はメーカーや機種により異なる、ここでは一般的な麻酔器の点検について示した、基本的には各メーカーの指示に従い行う事が肝要である。
ガス供給部
| 点検項目 | チェック | |
| 1.補助ボンヘ内容量および流量計 | Y/N | |
| 1)補助ボンヘ(酸素・亜酸化窒素(笑気カス))を開き圧を確認する。 | Y/N | |
| 2)ノフおよび浮子の動きを点検する。 | Y/N | |
| 3)低酸素防止装置付き流量計(純亜酸化窒素(笑気カス)供給防止装置付き流量計)ではこの機構が正しく作動することを確認する。 | Y/N | |
| 2.酸素供給圧低下時の亜酸化窒素(笑気カス)遮断機構 | Y/N | |
| l)酸素,亜酸化窒素(笑気カス)を流し,酸素ポンへのみ閉じる。 | Y/N | |
| 2)アラームが鳴り,亜酸化窒素(笑気カス)が遮断されることを確認する(一部の機種ではアラーム が装備されていない)。 |
Y/N | |
| 3)亜酸化窒素(笑気カス)ポンへを閉じる。 | Y/N | |
| 3.医療カス配管設備によるガス供給 | Y/N | |
| l)ホースアセンブリー(酸素、亜酸化窒素(笑気カス),圧縮空気等)を接続する際、目視点検を行い、 また,漏れのないことも確認する。 |
Y/N | |
| 2)各木一スアセンブリーを正しく接続する。 | Y/N | |
| 3)ノフおよび浮子の動きを点検する。 | Y/N | |
| 4)低酸素防止装置付き流量計(純亜酸化窒素(笑気カス)供給防止装置付き流量計)ではこの機構が正しく作動することを確認する。 | Y/N | |
| 5)酸素および亜酸化窒素(笑気カス)を流した後,酸素ホースアセンフリーを外した際にアラームが 鳴り・亜酸化窒素(笑気カス)が遮断されることを確認する(一部の機種ではアラームが装備され ていない)。 |
Y/N | |
| 6)医療カス配管設備のない施設では、主ボンべについて補助ボンへと同じ要領で圧、内容量の点検を行ったあと、使用する。 | Y/N | |
| 気化器 | Y/N | |
| 1)内容量を確認する。 | Y/N | |
| 2)注入栓をしつかりと閉める。 | Y/N | |
| 3)OFFのまま酸素を流し、匂いに無いことを確認する。 | Y/N | |
| 4)ダイヤルが円滑に作動するか確認する。 | Y/N | |
| 5)接続が確実がどうか目視確認する。 | Y/N | |
| 6)設定値の濃度が出るか確認する。 | Y/N | |
| 7)性能を維持するため定期点検をする。 | Y/N | |
呼吸回路部
| 点検項目 | チェック | |
| 二酸化炭素吸収装置 | Y/N | |
| 1)吸収剤の色、量、一様につまっているかを目視点検する。 | Y/N | |
| 2)水抜き装置がある場合には,水抜きを行った後以手閉蕊する。 | Y/N | |
| 2.患者呼吸回路の組立て。 | Y/N | |
| l)正しく、 しっかりと組立てられているかどうかを確認する。 | Y/N | |
| 3患者呼吸回路のリークテストおよび酸素フラッシュ機能。 | Y/N | |
| 1) 患者呼吸回路先端(Yピース) を閉塞し、 APL (ポップオフ)弁を閉じ、酸素を流し、加圧テ支ト を行う。 |
Y/N | |
| 2)酸素フラッシュが作動し,充分な流量があることを確認する。 | Y/N | |
| 4.患者呼吸回路のガス流 | Y/N | |
| l)テスト肺をつけ換気状態を点検する。 | Y/N | |
| 2)呼吸バッグを膨らました後、押して、吸気弁、呼気弁の動きを確認する。 | Y/N | |
| 3)呼吸バッグによりテスト肺が膨らんだりしぼんだりすることを確認する。 | Y/N | |
| 4)APL(ポップオフ)弁の機能を確認する。 |
Y/N | |
その他
| 点検項目 | チェック | |
| 1.人エ呼吸器とアラーム | Y/N | |
| 1)人エ呼吸器を実際使用と同様な状態でスイソチを人れ、アラームも作動状態による。 | Y/N | |
| 2)テスト肺の動きを確認する。 | Y/N | |
| 3)テスト肺をはずして、低圧アラームが作動することを確詔する。 | Y/N | |
| 4)高圧アラームが装備されている機種では、高圧アラームの作動を確認する。 | Y/N | |
| 2.麻酔カス排除装置 | Y/N | |
| 1) 回路の接続が正しいことを確認する | Y/N | |
| 2) 吸引量を目視確認する | Y/N | |
| 3)呼吸回路内からカスが異常に吸引されないことを確認する | Y/N | |
| 3.酸素モニター | Y/N | |
| 1)正しく校正ができる事を確認する。 | Y/N | |
| 2)センサーの寿命に注意する。 | Y/N | |
| 3)バッテリーの残量を確認する。 |
Y/N | |
トラブルシューティング
トラブル発生時はその内容を充分理解し対応する事が肝要である。
また、機種やメーカーによりトラブルに対する対応が異なるので、不明な点は必ずメーカテ等へ確認する・
その時、機種名、製造番号を伝える事。





