医療機器販売、医療機器修理

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医療機器修理行許可番号 43BS200053

医療機器の種類による分類

1.低周波治療器
2.干渉波治療器
3.針電流低周波治療器
4.TENS(テンス)と呼ばれる電池電源の携帯用の鎮痛目的の低周波治療器
5.微弱電流器と呼ばれる機器で,新しい電気生理学の理論に基づき,鎮痛を目的としています。
パルス幅が狭く,電流値が低いのが特徴の低周波治療器

<Toppage> <医療機器修理業> <高度管理医療機器販売・賃貸業>
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<修理業の定義> <X線関連>
<個人情報保護方針>

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<医療機器修理業許可の申請> <修理業許可>
<製造業許可>
<薬事法で定められている許可制度>
<許可制度>

<医療機器の修理業の許可>
<医療機器修理業許可取得の要件>
<医療機器の修理とは>

<修理上の注意点>
<点検の要点>
<禁忌事項> <適応性>
<使用上の注意点>
<使用方法> <簡便な操作性>
<パルス幅の調節>

<2チャンネル> <電池電源>
<特 長>
<TENSの例>
<構造と電気回路> <数種の鎮痛物質>
<内因性除痛物質の増加>
<刺激条件>
<経皮的な電気刺激TENS>

<刺激方法>
<原 理> <電気刺激装置>
<感伝電気>
<電気刺激>
<TENSの沿 革> <感伝治療器>
<電池電源低周波治療器 (TENS)>
<その他の注意>
<基本周波数>

<干渉電流の周波数>
<干渉電流型低周波治療器の回路>
<干渉電流型低周波治療器>
<修理・点検に際して>
<医療トラブルを防止> <日常の点検と手人れ>
<点検の要点>
<火傷の恐れ> <ぺ一スメーカー装着者>
<治療上の禁忌>
<適 応> <針電極低周波治療器>
<低周波パルス治療器>
<TENS 低周波治療器>
<干渉電流型低周波治療器>
<電流治療を行う低周波治療器の基本形式の装置>
<種々の型式の低周波治療器>
<装置の安全>
<治療電流は安全>

<低周波治療器の基本型の構成>
<治療装置> <陰極通流効果>
<陰極通流作用>
<刺激作用>
<通流電極作用の治療的応用>
<正弦波電流>
<電流の強さ> <通電時間>
<低周波治療法の原理> <直角脈波>
<皮膚のインピーダンスと低周直角派波>

<皮膚の抵抗>
<皮膚の電気特性>
<生体の神経や筋>
<生体電気の発生>
<神経や筋>
<最大電流>
<振幅> <低周直角脈波の治療への適応性>
<筋電図の観察>
<低周波とは>
<容量と抵抗の合成> <低周波電流の医学的検討>
<人体に対する安全性>
<新構想の電気治療器>
<電気的工ネルギーは用い方>

<電気治療器>
<低周波治療器発展の背景>
<治療法式による分類>
<干渉波治療器>

      

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治療法式による分類

1.電流治療器
出力の電流は、比較的大きいが、電圧が低く波形は脈流が主体

2.電圧治療器
出力の電圧は、比較的高いが、電流が低く波形は双極波の交流が主体

低周波治療器発展の背景

低周波治療器は、神経筋疾患の治療のため,電気工ネルギーを直接人体に与えるという治療装置
て危険な治療方法と思われますが,トラソジスタや1C などを用いた電子回路の制御機能によって
安全に,かつ効果的に行えるようにしたもので,神経・筋の柊痛と麻陣の治療に効果の優れた
治療器 として我が国で開発され,今日では海外にも広く発展しました。
電気治療器には、古くから感応電流 (Faradic current)を用いる感伝治療器や平滑電流 (Galvanic
Current)を用いる平流治療器があり,1920年頃から我が国でも利用されましたが,経皮通電にお
ける電気的特性が良くないために治療効果が不安定で,あるときは著しい効果があるかと思えば,
あるときは、無効ちいうとようなことで,次第に医師の手を離れて行きました。
しかし、電気治療器は神経や筋の治療には不適格ではありません。
電気的工ネルギーは用い方さ
え適切であれば、極めて有効な治療が可能なのです。
すなわち
@電気工ネルギーの生体に及ぼす作用は、極めて顕著である。
A電気工ネルギーは定性的,定量的に制御できるので人体の治療に適切なエネルギーである。
B神経,筋の電気生理に関する研究が著しく進歩し,種々の新しい知見がある。
C電子工学の急速な発展により十分な安全性を確保できる。などの理由から新しい形態の電気治療器の開発が行われました。

新構想の電気治療器を開発するために,1950年,大阪大学医学部の竹越,五百住各氏と
平和電子工業の銭谷氏らにより,基礎・臨床的及び工学的に抜本的な検討を行い,電子工学手法による実験を重ねて治療理論
を確立し,より科学的な治療装置を試作してこれに低周波治療器と命名しました。
その後3年間にわたり,東京大学,千葉大学,大阪大学,京都大学など12の大学医学部,エ学部及び国立病院による
文部省科学試験研究費によって共同研究が行われ,低周波治療の基礎と臨床並びに装置工学の
総合研究に取組み,種々改良の末,現在の低周波治療器の原型を作り上げるに至りました。

その後,日本低周波医学会が設立され,臨床応用はいよいよ活発となり,2 年後に集積された
治療例は2,000例を超えるに至り,低周波治療器は神経と筋の麻庫と柊痛及びこれに関連する疾患の
有力な治療器として臨床界に定着するに至ったのです。

また,人体に対する安全性を確保する目的で 「低周波治療器」の安全通則(JIS C 6310)が
1969 年に制定され,74 年に改正,86 年に再改正が行われ現在に至っていましたが,2005 年の
改正薬事法にて,神経及び筋刺激装置の安全に関する個別要求事項(JIS T 0601-2-10) が2005年
定され適用されることになりました。
 

生体電気と人体の皮膚

1) 低周直角脈波
低周波とは20,000HZ以下で振動する交流をいいますが,ここでいう低周直角脈波 (Low
Frequency Recangular Pulse) とは,毎秒数回〜千回程度の頻度で連続的に発生する矩形状の脈波
(pulse) のことで,正弦波交流ではありません。

日本低周波医学会では良好な治療効果を期待し得る治療電流として,このような矩形波の肌
推奨し,これを低周直角脈波と命名して学術用語に登録しました。
低周直角脈波の医療への応用の歴史は古く,ルジュック (Leduc)によって初めて電気治療に用い
られたあの右名なルジュック電流こそ,その発生の方法は異なるとはいえ,まさに低周直角脈波
そのものであり,筋の収縮によって誘起される活動電位と,その性質,形態が酷似しているのです。

われわれが筋電図の観察において見る一連のスパイク状のパルス電圧は,実は数十〜数百
拒形波の脈波ですが,皮膚の電気的特性,その他の影響で,あのような歪んだスパイク波形として
記録されたもので,皮下の筋線維からは直角脈波に似た電位が発生していることが認められています。
すなわち生体の筋収縮には低周直角脈波が大きく関係しているのです。
ちなみに,正弦波交流は矩形波の脈波に比べると皮膚におげる電匠降下が大きく,刺激効果につ
いても無効成分の多いことが一般に知られています。矩形波の脈波は電匠降下が少なく,より低い
電圧でより多くの電流を皮下に流せます。また,100HZ以下の低い周波数の正弦波交流は心細動を
誘発して心停止を起こす危険もあり,その用い方には細心の注意を要します。
このようなことから,安全で合理的な低周波治療を,より効果的に行うため,低周直角脈波が
前 述の共同研究班によって採択されたわげです。

2)低周直角脈波の治療への適応性
矩形波のパルスは前述のとおり,生体内で発生する筋活動電位とその性質,形態が酷似していま
すので,これを用いて筋の刺激治療を行うことは理にかなった方法であるといえます。以下、この
点について今少し くわしく述べます。

正弦波交流を物理的に表すと次のようになります
i=ISinωt=ISin27πft

i は正弦波交流の瞬時値
I は正弦波交流の最大振幅値
ωtは27πftで角速度
fは周波数,tは時間
πは定数で3・14

この式から正弦波電流は、その振幅が角速度の変化につれて
サイン状に変化する電流であることがわかります。
いま、仮に上の式で周波数fを50Hzとすれば、
この式に見るような変化過程を毎秒5O回の割合で繰り返している
交流であるといえます。
矩形波電流をフーりェー級数で
展開して調べると,矩形波電流は4/π倍(約1.27倍) の最大電流が、角速度に従って
サイン状に刻々と変化していることが分かるだげでなく,角速度は正弦波交流のように
ただ一つでなく
基本周波数の奇数倍の異なる正弦波電流の合成されたものであることがわかります。
矩形波は正負の電流が交流の形で発生しています。
正または負の方向件のある電流れ、つまり脈流に修正して用います。
このようにした電流のことを低周直角脈波電流といいます。
前述の通り正弦波交流はただ一つの周波数をもった電流ですが,直角脈波電流は異なる多くの
周波数の正弦波であり,この点が生体の治療に適した条件なのです。

つまり、神経や筋は、ある特定の周波数だげに反応して興奮を繰り返しているのではなく,多様な
周波数に反応して興奮を繰り返していいるのではなく、多様な周波数に反応して
活動していることが、最近の筋電図学で明らかにされています。
それ故、神経や筋の治療のために最適な刺激を与えるのは正弦波よりも直角脈波電流を用いる
1)生体電気と電気生理

生体は、一種の発電体であると考えることができますし,生体電気の発生は生命現象そのものであ
るといえます。これらの事情を証明する二,三の例を挙げますと,心臓の収縮に伴って発生する
心臓活動電流とこれをを誘導,記録した心電図(ECG),脳の生理的活動に伴って発生する脳波
心臓活動活動電位を記録する神経電図(ENG)や筋電図(EMG),眼の網膜から発生
EEG)や眼球運動に伴って発生する(EOG)や皮膚の損傷部位に発現する皮膚損傷電位
ウソ発見器に応用される精神皮膚反射電流など,枚挙にいとまがないほどです。

このように,生体の神経や筋その他の器官が生理活動を営むときに必ず発生する電気現象を,生
体の活動電位あるいは活動電流と呼んでいますが,これらの電位,電流は生体が一たび生理活動を
停止すると,発生しなくなるもので,最近では脳波の停止,消失をもって脳死として死を定義づげ
る重要な条件としているわげで,生体電気の発現こそが生命現象であるということが理解できまし
ょう,つまり,生体は刺激と興奮の繰り返しによって生命現象を維持しているのです。
このように見てくると,I00 年以上も前から電気工ネルギーを治療にとり入れることを試みた先
覚者たちの知恵には感服せずにはおられません。

2) 皮膚の電気特性
電気を診断や治療に用いるときに,先ず問題になるのは皮膚の電気特性です。人体は電気の通り
難い皮膚によって覆われています。現今の生活環境下では,種々雑多な電気製品が私たちの周囲に
存在しているので,感電の機会も多く危険なことでありますが,私たちは皮膚の持っている電気持
性のおかげで,この危険から保護されているのです。

反面,私たちが電気治療を行おうとするときには,この皮膚の電気特性は極めて厄介な存在でも
あるわげです。以下皮膚の電気特性について述べましょう。

人体皮膚を電気物理的に解析した種々の研究がありますが,その代表的なものが
コール (COle)の等価回路と呼ばれるもので, 容量 (Capacity,記号C)と抵抗
(Resistance,記号R) からなる並列回路です。

容量と抵抗の合成されたものをイソピ-ダソスといい,この場合は特に皮膚インピ
ダソス (Skin impedance) と呼んでいます。

皮膚の等価回路
z………皮膚のインピーダンス
R………皮膚抵抗
C………皮膚の電気容量
Xc………容量リアクダンス
一般に,人体の皮膚の抵抗は数キロオー ム (KQ),容量cはoユ一o・3マイグロファラッド(μF)
であることが実験的に求められています。これらの値から考えますと皮膚は,直流も交流も遵
くい性質のものであることが分かり,電気治療においては皮膚イソピ-ダツスを十分考慮し之
は,効果的な治療ができないのです。
一般に,電気回路においては,回路を流れる電流の周波数に関係なく電流を阻止しようとする
抵抗と,電流の周波数の大小に応じて電流の通過を阻止しようとする要素,すなわちリアクグンス
(Reactance,記号X)とがあります。

また,リアクタソスXは,容量成分によるものと,誘導成分によるものとの二つがあり,
前者を容量リアクタソス(Capacitive reactance,記号Xc),後者を誘導リアクタツス(Inductivi reacdunce,記号xL)"
といい,これらのリアクタソスxc,xLと抵抗Rとの合成されたものを
インピーダンス (Impedance,記号Z)と名付けています。

皮膚は,抵抗R と容量リアクタンスXcで合成された皮膚イソピ-ダツスZをもっていて,あ
らゆる電流が皮膚に入るのを阻止しようと働くのです。
電気治療は,このような性質をもっている皮膚の表面から,治療電流を皮下の組織に流し込んで
治療しようとするものですから,皮膚の電気特性を計算に入れて,通電する電流の波形,周波数,
電圧の大きさ,治療器の出力イソピ-ダソスなどを選定しなげればなりません。
3) 皮膚のインピーダンスと低周直角派波
インピーダソスZは,容量C と抵抗Rの並列合成回
路であって,それを理論計算式に当てはめて解析すると,皮膚インピーダンスは皮膚のいろいろな
状態,例えば,温度,湿度,興奮態度などによって決まる抵抗Rや容量cの絶対値だげではなく,
そこに流れる電流の周波数によっても大きく変化することが分かります。
実際には抵抗Rは電流の周波数が極めて大きくない限り周波数に関係なく電流値に比例して通
しますが,容量Cは容量リアクタソスXcのため電流の周波数によって通す電流値が変化します・
即ち周波数f= 0 Hz の直流では,Xc の値は無限大となり電流を通しません。
また逆に周波数が高いときには電流は多く流れます・仮に周波数が100倍になればXc の値はlOO
分Iになり,電流はよく流れます・
以上は正弦波交流について述べたのですが,直角脈波 (矩形波のパルス) の場合もほぼ同様で,
むしろ矩形波は前述の通り一つ-つの矩形波バルスは,基本周波数とその奇数倍の無限数ともいえ
る周波数の正弦波によって合成されたものですから,これに対応する容量リアクタンスは,上記の
例よりもはるかに小さくなり,電流に対する皮膚の阻止力は弱まりますので,小さな電圧でより多
くの電流を無理なく皮下に流し込むことができるのです。

低周波治療法の原理

1) 皮下組織に流入する電流の形態と刺激効果
低周直角脈波 (低周波の矩形パルス)が比較的容易に皮下に流入して,神経・筋に有効に作用す
ることは前述のとおりですが,いま一つ,治療上の問題として矩形波のパルス幅 (duraton)につ
いて考える必要があります。

神経・筋に一つの矩形波インパルスを与えて,電気刺激を行い,一定の興奮を起こさせる条件と
して,
電流の強さI(パルスの波高値)と
通電時間 T (パルスの幅)
の組み合わせが考えられますが,例えば,パルス幅が数マイクロ秒程度の至短時間のものでは,そ
のパルスの波高値がiooVであったとしても,神経・筋に対しては刺激とならず,興奮を引き起
こすことはできません。
これとは逆に,パルス幅が100ミり秒程度となると,波高値が5V程度の小さなものでも十分な
刺激となって神経や筋は興奮します。
このように,刺激に用いる電流の強さと通電の期間との間には一定の関係があって,一定の興奮
度に関してこれらの関係を示すものをIT 特性,またその関係をクラフ化したものをIT 曲線とい
い,刺激を行うときの重要な指標の一つとしています。また,刺激に対して神経・筋が興奮しない
期間,換言すれば,興奮を起こすことのできない刺激電圧のパルス幅を刺激の不応期といいます。
神経や筋が麻陣に陥ると,不応期は延長するもので,一定以上の幅をもったパルスを用いなげれ
ば刺激の効果がなく,興奮を起こさせるに至りません。これを不応期の延長といい,低周波治療を
行うに際して考慮すべき重要な条件です。
例えば,パルス幅の短い刺状波電流や周波数が数100 Hz 以上の正弦波電流は神経筋麻痒の治療
には効果が期待できません。また,7,000 Hz 以上の高い周波数になると,電流の形態の如何にか
かわらず,かなりの高電圧で刺激しても正常な神経・筋でさえ,ほとんど反応を示さないのです。
したがって,神経筋麻庫の治療にあたっては,十分なパルス幅と,より低い周波数の直角脈波電流
が効果的であるとされているのです。
以上の諸点を要約して,低周波治療の治療効果は次の条件によって決まるといってよいでしょ
(1) 電流,電圧の波形とそのパルス幅
(2) 電流,電圧の周波数
(3) 電流,電圧の極性
(4) 皮下に流入する電気量
(5) 治療時間

2) 通流電極作用の治療的応用
電気治療は古くよりプリューゲルの電気緊張説(P且uger-1859) に基づいて行われてきました
が,その後の種々の生理学的知見,例えば,陰極抑PE現象(Wergo-1901), 極性転換効果
(Scheminzky-1929)分極現象の本質の究明(Rosenberg-1932 Schaefer-1935),通流電極作用
(鈴木正夫-1943)など,数多くの神経筋についての基礎医学の研究があり,前述の文部省科学試
験研究によって,これらに関する追試,検討が重ねられ,種々の臨床試験の結果,以下に述べるよ
うな低周波治療法の原理が確立されるに至ったのです。
電流を生体に流すと,@刺激作用,A分極作用,B通流電極作用の三つの作用があります・刺激
作用とは,生体に電気を通じると生体が生理的興奮を起こすという作用です・この作用は生理的な
もので,これを物理的に見ると,電気を生体に流すことによって,細胞膜の周辺にイオソの偏在が
起こり,細胞膜境界面に分極を起こすこととなり,この膜分極によって発現するのが刺激による興
奮なのです。
このように,刺激作用というのは電流による生体の生理的現象であり,分極作用というのはその
時の物理的現象であって,この二つの作用は互いに表裏の関係にある同一のものです・なお,これ
らの二つの作用は電流を断つとその効果は消失してしまうのです。
ところが通流電極作用というのは,刺激作用,分極作用とは全く異なり,電流を生体に通電した
とき,その電流の極性によって現れる電極固有の生理的現象で,電流を断った後もその効果は残留
するので,低周波治療の実際面を左右するものであり,低周波治療の効果を裏付げる作用です。以
下にこれについて詳しく説明します。
通流電極作用のうち陽極通流作用とは陽極通電をやや長い時間 (数分間程度)または,
やや大きな電流 (数UmA程度)で行うと陽極直下の細胞膜のイオソ透過性が次第に悪くなり,その結果と
して細胞膜を固めて分極性を大きくするために電流の通流牲を減退させる,即ち刺激閾値を低下さ
せる作用です。
これに反して陰極通流作用とは,陰極通電をやや長い時間または,やや大きな電流で行うと陰極
直下の細胞膜のイオソ透過性が次第に良くなり,細胞膜が緩み分極性が小さくなるために,
電流の通流性を増大させる,即ち刺激閾値を上昇させる作用です。
これらの作用による生理的効果を,それそれ陽極通流効果及び陰極通流効果といいますが,
これらの効果は通電を止めた後も数時間〜数十時間残留するので,このような通電を反復して行うと,
この生理的効果が体内に蓄積されていくことが確かめられています・ところが,刺激作用や分極作
用による電気緊張の効果は通電を止めると直ちに消滅してしまいますので,これでは治療になりません。

陰極及び陽極の痛流作用

陰極通流効果(陰極の直下に著名に発言する9)
生理現象 痛流の初期 一定時間
経過後
通流効果と治療
イオン透過性 減少 増大 鎮静, 痙攣,鎮痛,消炎等の効果を期待すべき神経・筋疾患の治療に適用
分極性 増大 減少
興奮性 増大 減少
閾値 下降 上昇
陽極痛流効果(陰極の直下に著名に発言する)
生理現象 痛流の初期 一定時間
経過後
痛流効果と治療
イオン透過性 増大 減少 興奮性の増大・閾値の下降により被刺激性が高まるので神経痛の麻痺の治療に適用
分極性 減少 増大
興奮性 減少 増大
閾値 上昇 下降

治療装置


1) 装置の構成と性能
低周波治療器の構成と性能は前述の治療理論を忠実に,支障なく行えるものでなげればなりませ
ん。低周波治療器の基本型の構成を示します。
次に低周波治療器の性能について述べます。
治療出力の周波数は3-1,000 Hz で,この周波数帯域の中から少なくとも4 種類以上の周波数
を選択して発生させ得るように低周波治療器の安全通則Jis c 63ioで決められていました。2005
年に神経及び筋刺激装置の安全に関する個別要求事項JIS T 0601-2-10 が適用されることにな
り,周波数帯域の指定がなくなりましたが,治療すべき神経・筋の周波数順応期,不応期を考慮
し,症状に応じて3-1,000 Hz の周波数の中からある周波数を選定し,その周波数の前後を周波
数変調により変化させて、疾患神経・筋により最適の周波数の電流が通電できるようにするのが理
想的であります。
治療電流は安全のため5OmA以下とJIS C6310で制限されていましたが,2005年以降の認証品は,
JIS T 0601-2-10 が適用され直流は80 mA, 400 Hz 以下は50 mA,1500 Hz 以下は80 mA,
1500Hzを超える周波数はiOOmA以下に制限されています。また治療電圧は安全のためには100
V以下が望ましく,また神経・筋の疾患に通流電極効果を期待するためには,半波整流された電
流を陰極または陽極に切り替えて通電できるような出力極性切替器を備える必要があります。
電圧,電流の振幅は,振幅変調の手法により一定周期で自動的に増減するいわゆる漸増漸減波に
よって,麻痒筋及び関節の他動的随意収縮運動を誘発させ,円滑な運動訓練を行って麻庫や固縮等
の治療ができるようにしなげればなりません。
また,通電に際して皮膚のインピーダツスによる分極歪みに起因する通電時の痛みを,できるだ
げ軽減するため,ネガティブフィードパックを応用した分極抑制装置も通電の電撃感を和らげるた
めには必要でしょう。
なお,人体皮下に流入する電流の大きさは皮膚インピーダンスのため,通電する周波数や電流電
匠波形などにより著しく変化しますので,治療のための電気工ネルギ量を確認するための出力指示
器を必ず備えねばなりません。
2)装置の安全
低周波治療器の安全性は,他のME機器にも増して厳格さが要求されます・すなわち治療のた
めには,装置の出力回路からの治療電流は,皮膚に密着させた電極 (導予)を経て人体に結合され
て流れ,再び装置に帰るので,万一装置の電気的な欠陥に起因する漏れ電流などが人体に流入する
危険にさらされ,最悪の場合には心停止という事態も考えられます・このような事故を絶無とする
ためには,次のような安全対策が必要です。
(1) 耐圧,漏れ電流,出力の変動,出カインピーダンスなどに関する安全対策
(2)治療出力の過電流,過電圧の自動制御機構及び出カゼロ開始機構といった治療器特有かつ必
須の安全対策
(3)電極と皮膚との接触抵抗をできるだげ小さくして安全に通電できるような導子の材質と構造
の設計
(4)治療電流の潜入,潜出,通電中の電極の動揺の防止及び電極接着部位のいたずらな移動を避
げるという,固定通電治療に関する治療手技を円滑に行えるような対策

種々の型式の低周波治療器


これまでは、電流治療を行う低周波治療器の基本形式の装置 (低周直角脈波方式のもの)について述べ
ましたが,これ以外に種々の違った型式のものが生産されています。
次にこれらの概略について述べます。

1) 干渉電流型低周波治療器
二つの近接した数千Hz の周波数の電流を二組の電極を交差的に体表に接続して通電し,これら
二周波の干渉により生ずる干渉電流により治療する治療器です。

2) TENS 低周波治療器
電池式のもので,携帯して電極を常時体に装着しておき,痛みの出た時スイッチを入れて随時鎮
痛に使用するものです。
3) 低周波パルス治療器
直角脈波方式の低周波治療器の通電時間と休止時間の比が1~0.3程度であるのに対L, 0.5以下
であったり,また通電時間がO.SmSec以下で一定なものがあります。また極性が自動的に反転す
るものや,周波数が低い周波数で変調されるものなど多数の発振方式の機器が開発され,使用され
ています。当然このような形態の低周波治療器では電極通流作用による陰極効果,陽極効果などは
期待できません。
しかし電気刺激は筋の収縮をもたらし,筋の血行を改善し,代謝を高め,筋繊維の廃用性萎縮を

制御します。また鎮痛・鎮静作用もあります。
また機器kの構成も出力回路を2回路にして,別々に強さだげは変えられるものや,同一形式の機器を2〜6台
を大きい萱体に聯装し,数人を同時に治療するものなども接骨院等で盛んに用いられています。

4)針電極低周波治療器

針治療に低周波治療を併用するもので,電極として絨治療用の針を使用するのが特徴です。この
場合は電極を皮下に刺人して通電するので,皮膚の電気的な影響が無く,電流は直接神経や筋に与
えられるので,その効果は直達的ですから,電流量を極少量に制限し,かつ絶縁性を重視せねば危
険です。

適 応
I)鎮痛:打撲,捻挫などによる痔痛,神経痛
2)血行改善
3)関節症:水腫の拡散も含みます
4)麻痒 (まひ)


治療上の注意
1)治療上の禁忌
次の患者には、適応しないでください。
ZT
(1) 血流増加,血管拡張によって何らかの障害をおこす可能性のある患者
(2)血栓症静脈炎
(3)感染症疾患
(4)ぺ一スメーカー装着者
(5)妊婦
(6)事故や骨折後で内出血の可能性のある患者 -
(7)皮膚の敏感な患者
2)通電禁止部位
(1) 頭部及び頚部への適応は慎重に
筋弛緩によって一時的に血圧が下がり,めまい,吐気などを訴えることがあります。
ただちに治療を中止し安静にするなどの回復の処置をとってください。
(2)心臓に近い胸部の前後
心停止又は心室細動を起こす可能性があります。

3)その他の注意
 (1)含水部には十分に水を含ませてください。水が不足しますと電流が局所に集中し火傷の恐れ
があります
 (2)含水部が過度の使用により厚みが減少しますと,皮膚面との密着が悪くなり,電流が局所に
集中し火傷の恐れがあります。
 (3)患部の凸凹のために,導子が皮膚面に密着しない場合には,電流が局所に集中し火傷の恐れ
があります。
 導子の大きさ,導子の位置などを工夫し,導子が皮膚に密着するようにしてくだ
さい。
(4)電極板 (含水部と接している部分)は皮膚の老廃物が付着して,電流が流れにくくなること
があります、電極板を清浄に保ってください。

点検の要点


低周波治療器の点検で特に留意しなげればならない点は,非常に大きい電流を通電するという点
です。許容されている最大電流は50-100 mAですが,通常30mA 前後は流します。人間の致死
電流は周波数によりますが100mA と云われていますから,如何に大きい電流を流しているか理解
できましょう。
1)日常の点検と手人れ
始業点検と終業点検を取扱説明書に従って励行してください。特に安全回路の動作の確認と,低
周波導子の導通状態には注意すること・導子コードの切れかかりは治療中の患者に思わぬショック
を与えます。もし,不具合を発見したときは,使用を中止してください。導子は消耗品です。
2) 定期点検の実行
機器は少なくとも一年に一回は定期点検を実施して,機器の全般についてその安全性と性能につ
いて詳細な点検を行わねばなりません。
絶縁試験,出力電流試験など専門測定器が必要ですから,修理業者に依頼してください。そして
記録を整理保管しておかねばなりません。
なお,本格的な低周波治療器に使用する湿性導子は消耗品ですから,使用頻度にもよりますが,

医療トラブルを防止するためにも,この時に取り替えるようにしましょう・導千の不良による医療
事故の発生は決して少なくはありません。

修理上の注意

・註1:各機器に共通的な項については第T章を読んでください。
註2:修理に際しては各社の修理マニュアルを参照してください。
低周波治療器は前項に述べたように非常に大きい電流を直接人体に流しますから必ず専門修理業
者に依頼してください。
修理・点検に際しては下記の項目を検査すること。
@ 電源及び出力回路の絶縁耐圧または絶縁抵抗 (定期点検では絶縁抵抗)
A 出力最大電流値及び最大電圧値種々の波形の電流値の計測はその実効値の正確に測れる測定
器を用いねばなりません。
B 出力調整器の性能と出カゼロ開始機能
C 出力端予と導子との接触具合及び出カコードと電極との接続具合の確実性


干渉電流型低周波治療器


干渉電流を用いる療法は,オーストリアのネメック (Nemec)
来の低周波治療器に改良を加え,電気療法の可能性を高めました。
この装置は低周波治療器の延長線上にあるというよりは,むしろ,新しいタイプの電気治療器
と考えてよいかもしれません。

電気治療においての問題点の一つとして,治療の対象となる部、
ということが大切であります。
構 造
干渉電流型低周波治療器の回路。
これについて説明しますと,発振器A
でA波と呼ばれる4,000 Hz の正弦波の発振を行い,発振器B でB波と呼ばれる3,900-4,000 Hz
の正弦波の発振を行います。
後者をB波と言いますが,このB波の周波数は3,900-4,000 Hz の間で任意に設定できるよう
にしてあります。
A波,B波はそれぞれの出力調節器,増幅器,安全回路を経て導子に出力されます・
また,導子を配置しますと,A波とB波は体内で干渉しあい干渉電流を生じます。

また,干渉ベクトルも同じく,A波とB波は体内で干渉しあい干渉電流ベクトルが生じます。

その干渉電流の周波数は,図2-12で見られるように,A波とB波の周波数の差が治療に用いる
周波数になります。
B波の周波数を自動的に変動させると,干渉電流の周波数も当然変動するわげで,このことは,
電気刺激に対する慣れを防ぐのに有効です。
A波とB波は,出力導予の配置によって導子間イソピ-ダソスが異なりますので,バラソス調
整,距離調整により刺激点に100%の干渉を起こすよう調整します。

さらにまた,干渉ベクトルを自動的にある周波数を持って移動させると,刺激と弛緩が交互に繰
り返されますので,これによって治療部位を広範囲に広げることが出来ます。

特 長
I)基本周波数が約4,000HZと高い周波数を用いているので皮膚抵抗が少なく,知覚神経に対
する刺激が弱い・又,干渉電流は,運動神経を有効に刺激する。
2)交流刺激であるため,組織内水分を電気分解することがなく,火傷を生ずる恐れがない・
3) 自動周波数変換方式により,連続的に変化する刺激が与えられ,閾値(いきち)が上がらず,
刺激に対する慣れが少ない。
4)四つの導予によって囲まれた治療部位は,中心ぼかりでなく,深さと広がりをもっていま
す。
5)ベクトルを移動させることにより治療部位を拡大させることが出来ます。
6)パランスと距離の調整で刺激点の補正が出来ます。
7)真空導子を使用すれば,吸引マッサージ効果により導子下の組織液が増加し,また,血管拡
張などの効果が相乗的に得られます。
使用上の注意
1)治療上の禁忌
(1)治療上の禁忌と同様
(2)通電禁止部位

2)通電禁止部位と同様
3)その他の注意 、
(1) 吸着導子を使用する際には,真空度が過大にならないよう注意してください・皮下出血の恐
れがあります。
(2)含水部には十分水を含ませてください・水分が不足しますと電流が局所に集中し火傷の恐れ
があります。
(3)吸着導子の含水部が過度の使用により厚みが減少しますと,皮膚面との密着が悪くなり,電
流が局所に集中し,火傷の恐れがあります・
(4)患部の凸凹のために,導子が皮膚面に密着しない場合には,電流が局所に集中し火傷の恐れ
があります。導子の大きさ,導子の位置などを工夫し,導予が皮膚面に密着するようにしてく
ださい。
(5)吸着導予の電極板 (含水部と接している部分)は皮膚の老廃物の付着のために,電流が流れ
にくくなることがあります・電極板を清浄に保ってください。

電池電源低周波治療器 (TENS)


ほじめに,初期の電気治療器はすべて電池を電源としたものでした。
昭和10年頃迄はわが国では家庭の配電状況が悪く,都市を除くと夜間には電灯は点くが,昼間
は送電されない状況でした。電灯もない農山村も広く存在しました。
感伝治療器は当然電池式で,平角電池という箱形の乾電池を使用し,病医院の他に電療師という
療術師が往診に使うため,電池の方が便利だったのです。
わが国の低周波治療器は昭和40年代にはそれまでの電子管回路よりトラソジスタ回路に切り替
わり,昭和5o年頃よりはトランジスタに加えてICが使われるようになり,6Q年前後からは家庭用
低周波治療器にはCPU が使用されて大量に生産されるようになりました。これらは低価格指向の
ために殆どが電池電源です。
しかし,ここでは主として欧米で発達した携帯用の機器TENSについて解説します。

TENSの沿 革
TENS はTranscutaneous Electrical Newe Stmulation の略で経皮的電気刺激装置と訳され,広
義には低周波治療器全部を意味しますが,一般には電極を貼付し,痛みの発生時に何時でも使用で
きる鎮痛目的の携帯用の電池式小型低周波治療器を指します。
TENS は"1965年にMelzack とWallが提唱したゲートコントロール説 (Gate controltheoy of
pain)に基づき,彼らによって考案されました。
電気刺激が,各種の柊痛に対して鎮痛作用があることはl50年以上も前からよく知られていまし
たが,そのメカ二ズムに関しては不明でした。
Melzack らは,そのメカ二ズムを痛覚伝導路におげる痛みのインパルス伝達のシステムに原因
があると考え,ゲートコントロール説を提唱しました・
即ち,電気的に刺激を受げやすい太い有髄神経A線維は,ある一定条件の電気的刺激を受げる
ことによって,脊髄の膠様質の働きが活性化され,それにより細い神経c線維からの痛みのイソ
パルスが脊髄後角のT 細胞へ到着するのを抑制するというものです。
TENSの歴史をひもといて見ると;その発祥とも言えるものは,約250年前に遡ります・即ち,
1745年ドイツの医師Kratznstein が電気治療に関する研究を著書に著したことから発します。
これに続いて,フラソスのJallabertやMaratが電気刺激による筋収縮への作用・神経麻痒への
応用などの研究を著しました・
その後,1831年にFaraday によって開発された感伝電気 (Faradization)が,運動麻痒の治療に
有効だと提唱されました・今世紀に入り1902年には,フラソスのLuduc が断続平流装置を作り,
それが今日の低周波電気療法の基礎となりました。
その装置は大型で,通電感覚も極めて不快なものでしたが,その効果性が認められ,1920年か
ら1940年代にかげて種々の疾患治療に盛んに用いられるようになりました。
1945年頃からは,薬物療法の急速な進展に伴い,電気刺激療法は次第に臨床現場での応用が少
なくなっていきました。しかL,1965年Melzack らの考案した,柊痛発生のメカニズムに基づい
た電気刺激装置TENS の開発により,今日欧米では鎮痛目的の簡便な刺激装置としてTENS が広
く普及されるようになりました。
電気刺激装置としては,世界で最も多くの数量が製造・販売されているものがTENS であり,
最近では日本国内でも開発・生産がなされるようになり,多くの臨床現場で簡便な鎮痛目的の機器
として使用されるようになりました。


原 理
TENS は,経皮的に神経線維に対して電気刺激を行うことにより,柊痛の軽減
した機器ですが,鎮痛のメカ二ズムにそった刺激方法が要求されます。
消失を目的とした機器ですが、鎮痛のメカニズムに沿った刺激方法
が要求されます。脊髄後角には全体にわたってSG (substansta gelatinosa)-Cell と呼ばれる密集した細胞群から
なる部分がありますが,ここに太い神経線維A (高度な知覚を伝達する線維)と;細いA線維や
c線維 (原始的な柊痛感などを伝達する線維)とが入ります。
このSG-Cellが,痛みのインパルスが入ってくる門 (ゲート) のような役目を果たします。即
ちSG-Cell 自体は,常に門を閉じるようにシナプス前抑制をかげていますが,柊痛刺激による細
い神経線維 (small五ber ・C 線維) からのイソパルスは,SG-Cellに対して抑制的に働くため門は
開くことになります。
ここに経皮的な電気刺激TENS
を与えた場合,TENS の電流刺激はぜっぱら太い神経線維(large 丘ber ・A線維)を刺激するため,ここからのインパルスはSG-Cell を興奮させ門を閉じる
ように働きます・痛みのインパルスは,ここからT-Cellと呼ばれる部位に伝わり,そこから脳に
伝達されますが,TENS刺激によりSG-Cellが興奮し門が閉じると,細い神経線維からの痛感イ
ンパルスは,T-Celiに伝わる前に抑制されることになり,痛みは軽減します。
これが,Melzack とWallが提唱したゲートコントロール説の原理ですが,この場合は目的が太
い神経線維を刺激させて痛みの伝達ゲートを遮断することにあるため,刺激条件
として次の通りに設定します。
@ パルス幅 100//Sec
A 周波数 80-100 Hz 以上の高頻度
B 時 間 lO分間以上
一方,TENSはゲートコントロール説による条件の刺激の他に,体内から分泌される内因性除痛物質の増加
を図ることにより,痛みを抑制することにも使用されます。
1973年Tereniusは,動物の脳から副作用の無い微量の鎮痛物質 (一種のぺプチド)が分泌され
るのを発見し,この物質はenkephalin と名付げられました。
その後,他の研究者らによって脳幹部から分泌される類似の作用を持つ数種の鎮痛物質
が発見され,それらは総称してendophins (工ンドルフィン類)と呼ばれましたが,これらの分泌を高め
るのに最も効果的な刺激条件は次の通りとされています。
@ パルス幅 100がSec以上
A周波数 20 Hz 以下の低頻度
B 時 間 30分以上
この刺激条件は主に慢性的な鈍痛に,内因性除痛物質の分泌増加による痔痛の軽減
消失を目的として使用されます。


構造と電気回路
小型ケースの中に高度な機能を収容するので,コンピューター制御方式になっており,プリント
基板上に組み立てられております・出力は2回路で,強度は別個に調節できます・10分間のタイ
マをもっておりますが連続通電も可能です。
TENSの例
体に付げておくために,出力調節器や切替スイッチが所定の位置から動かないように,ヵバーを
かげて保護するようになっています。電源の電池は9Vを使用しています。

特 長
1)小型・携帯用
常に携帯できて,必要な時に使用できるように小型・軽量であり,バンド止めが付いているなど
携帯用に設計されています。
2)電池電源
携帯用であることから,電源は電池方式です。
3) 2チャンネル
一般的に,痒痛部位と神経走行部位に対応できるよう2チャンネル方式になっています。
4)パルス幅の調節
波形や周波数の調節の他に,最大の特長はパルス幅の調節機能を有することです。これにより
刺激目的を選択します。

5) 簡便な操作性
使用者(患者)が自身で操作する場合が多いため,操作は簡便です。
6) 粘着型電極
近年のTENS は,操作性を高めるため,粘着タイプの電極が多く使用されています。
*その他,TENS は,使用においての副作用がないことが最大の特長でもあります。


使用方法

TENSは主に四肢に対して電極を貼付して使用するケースが多ぐあります・通常は,体幹四肢
に電極を貼付しますが,痛みの部位に対して,痛感インパルスを神経伝導の途中でブロックするこ
とも目的として,痔痛部位を支配する知覚神経を皮膚表在に近い場所で刺激します。
しかし,必ずしもこれで十分な鎮痛効果が得られない場合は,別の電極を体幹四肢部からより中
枢部に置いて刺激をします。
或いは,電極を痛みの範囲内のトリガ-ポイント上に両側に配置するか,または両側交差配置に
します。
また,術後にTENsを用いる場合は,切開線に沿って平行に電極を局所に貼付して使用します。

使用上の注意点

TENSの使用にあたり,最も注意すべきことは刺激強度,いわゆる出力選定です。
鎮痛効果を期待するあまり,刺激強度をより強く設定するケースがよく見られますが,これが最
も悪い処方です。
強刺激での使用は,鎮痛目的として使用するには適しません。
一般的な使用強度(出力設定)としては,使用者の感覚閾値前後或いは筋収縮を伴わない気持ち
良い感覚までとされています。
徐々に出力を上げていき,使用者が刺激感を感じる出力が感覚閾値で,筋の収縮が起きる出力が
反応閾値です。出力設定は,この範囲に設定し,使用者が不快感を感じないことが条件となりま
す。
また,適応によっては,感覚閾値以下での使用も必要となります。

適応性
末梢性の表在の痛み,神経痛,神経炎,帯状抱疹,術後柊痛,関節痛など。


禁忌事項
有熱時 (38。C以上)の使用
悪性腫瘍部位への使用
心臓病 (特に頸動脈付近)への使用
その他医師が不適当と認めた場合

点検の要点

1) 出力を上げても感じない場合は,先ず電極コードの断線をチェックをしてください。
2) 出力が弱くなった場合は,電池の電圧を調べるか,新しいのと交換してください。また,通
電効率が悪くなり,出力が弱く感じる場合もありますので,電極 (粘着導子)の汚れ。劣化を
チェックします。
3)・断線・電池・電極を点検の上異常がなく,使用に不都合のある場合は製造元での点検を受げ
ることです。

修理上の注意点
TENS は小さな空間に部品を集約して組み立ててあるので,他の機器と違って専用のエ具等が
ないと,蓋を開げるのも困難です・電池の交換,導予の取り替え,外部の清掃に止めてください。

医療機器修理業
医療機器の修理とは、故障、破損、劣化等の箇所を本来の状態・機能に復帰させること(当該箇所の交換を含む。)をいうものであり、
故障等の有無にかかわらず、解体の上点検し、必要に応じて劣化部品の交換等を行うオーバーホールを含むものである。
この修理を業として行おうとする者は、事業所ごとに地方厚生局若しくは都道府県知事許可を得なければならない。 
ただし、清掃、校正(キャリブレーション)、消耗部品の交換等の保守点検は修理に含まれないものであり、修理業の許可を必要としないこと。
なお、修理業者を紹介する行為のみを行うにあっては修理業の許可は必要ないが、医療機器の修理業務の全部を他の修理業者等に委託することにより実際の修理を行わない場合であっても、医療機関等から当該医療機器の修理の契約を行う場合は、その修理契約を行った者は修理された医療機器の安全性等について責任を有するものであり、修理業の許可を要するものであること。 
また、医療機器の仕様の変更のような改造は修理の範囲を超えるものであり、別途、医療機器製造業の許可を取得する必要があること。
医療機器修理業許可取得の要件
1.修理作業所の構造設備が
「薬局等構造設備基準に適合」すること。
2.責任技術者を設置すること。
3.申請者が欠格条項に該当しないこと
修理業区分
薬事法(昭和三十五年八月十日法律第百四十五号)
「第四十条の二第二項」
医療機器の修理業の許可
第四十条の二
医療機器の修理業の許可を受けた者でなければ、業として、医療機器の修理をしてはならない。
2.前項の許可は、修理する物及びその修理の方法に応じ厚生労働省令で定める区分(以下「修理区分」という。)に従い、厚生労働大臣が修理をしようとする事業所ごとに与える。
3.第一項の許可は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
4.次の各号のいずれかに該当するときは、第一項の許可を与えないことができる。
一 .その事業所の構造設備が、厚生労働省令で定める基準に適合しないとき。
二.申請者が、第五条第三号イからホまでのいずれかに該当するとき。
5.第一項の許可を受けた者は、当該事業所に係る修理区分を変更し、又は追加しようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
6.前項の許可については、第一項から第四項までの規定を準用する。
許可制度
医療機器修理業
高度医療機器等販売業・賃貸業許可証
医療機器製造業
動物用医療機器販売業許可証の許可制度
薬事法で定められている許可制度は、製造販売等の業を行うために、事業者・事業所が取得するものである。
製造販売業許可 医療機器を製造販売しもしくは輸入販売するためには、医療機器製造販売業許可が必要である。
製造販売業許可は、1法人に1つであり、例えば第1種と第2種を同時に取得することはできない。
許可権者は、総括製造販売責任者の常駐する事業所のある都道府県の知事である。
第1種 クラスIII、IV
第2種 クラスII
第3種 クラスI :第1種はクラスI、IIも扱うことができ、第2種はクラスIも扱うことができる。
製造業許可
医療機器の製造を行うための許可製造所単位で取得する必要がある次の区分がある許可権者は、製造所の所在する都道府県の知事である。
一般 、滅菌 、生物由来 、包装・表示・保管 施設は、薬局等構造設備規則に適合していなければならない。
修理業許可
医療機器の修理を行うための許可。
修理を行う作業所ごとに取得する必要がある。
(根拠:薬事法第40条の2)
修理できる品目に応じた区分(厚生労働省令で定める区分「修理区分」)の許可が必要である。
製造業者が製造した品目をその製造所において修理する場合には、修理業許可は必要ない。
高度管理医療機器等販売業(賃貸業)許可 高度管理医療機器及び特定保守管理医療機器(「高度管理医療機器等」という。)を一般もしくは医療機関に対して販売・賃貸・授与等を行うためには、薬事法第39条に基づき、「高度管理医療機器等販売業許可」が必要である。
営業所ごとに許可を得る必要がある。
許可権者は、営業所の所在する都道府県の知事である。
管理医療機器販売業(賃貸業)届 管理医療機器を販売するためには、原則として、都道府県に対して販売業を届け出ることが必要である。
医療機器修理業許可の申請
一 事業所の構造設備に関する書類
二 申請者が法人であるときは、登記事項証明書
三 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員。以下この号において同じ。)に係る精神の機能の障害又は申請者が麻薬、大麻、あへん若しくは覚せい剤の中毒者であるかないかに関する医師の診断書
四 事業所の責任技術者が第百八十八条第一号又は第二号に掲げる者であることを証する書類
五 申請者以外の者がその事業所の責任技術者であるときは、雇用契約書の写しその他申請者のその責任技術者に対する使用関係を証する書類
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3 申請者が法人である場合であつて、地方厚生局長(令第八十条の規定により当該許可の権限に属する事務を都道府県知事が行うこととされている場合にあつては、都道府県知事)がその役員の職務内容から判断して業務に支障がないと認めたときは、前項第三号に掲げる診断書に代えて当該役員が法第五条第三号ニ及びホに該当しないことを疎明する書類を提出することができる。
4 第一項の申請については、第八条及び第九条の規定を準用する。この場合において、第九条中「都道府県知事」とあるのは「地方厚生局長又は都道府県知事」と、「前条」とあるのは「第百八十条第四項において準用する前条」と読み替えるものとする。
修理を行う機器の種類(一般的名称)によって許可を取得する区分が異なります。