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過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌装置


過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法は、エチレンオキサイド滅菌法や高圧蒸気滅菌法などの従来 の方法とは異なる機序で滅菌を行う滅菌法で、T. 0. Addy らによりI980年代に研究開発され)、日本へは1994年に導入されている。

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法は、「滅菌時間が短い(I時間前後)」「工アレーション不要 (滅菌後に有害物質が残らない)」「低温滅菌処理(約45。C)」「電源のみで稼働」などの特徴を持つ 滅菌法である。

現在、この過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法を用いた滅菌装置"ステラッド (STERRAD。)" は、日本を含む全世界の病院で広く用いられている。

また、この過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法は、日本薬局方微生物殺滅法の一つとして記載されている。

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法について


1.プラズマ プラズマは、固体、液体及び気体とは別の第4番目の物質状態として定義され、イオンや電予 などの正、負の荷電粒子や中性子、分子などが混在する反応性の高い状態であり、強い磁界または 電界で励起させることにより作り出すことができる。

プラズマは「高温プラズマ」と「低温プラズマ」の2つに分げられるが、被滅菌物に対する物理的影響の少ない低温のプラズマがこの滅菌法 に利用されている。

低温プラズマの例としては、ネオンやオ一口ラがある
過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法の場合、減圧された滅菌チャンバー内に気化した過酸化水素 を導入した後、所定の圧力(陰E) 下でこのチャンバー内に高周波工ネルギーを加え低温プラズマ を発生させる。

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法の滅菌原理


過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法は気化した過酸化水素と、過酸化水素に高周波を加えプラズ マ状態にすることにより生成される各種フリーラジカルなどの活性物質や紫外線などの複合作用に より滅菌が達成されると考えられている。
滅菌工程管理上重要なパラメータとしては、「温度」「圧カ」「時間」「高周波出カ」である。

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法について


過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法の滅菌サイクル 過酸化水素低温ガズプラズマ滅菌法の代表的な滅菌サイクルの、滅菌チャンバー内圧カと時間の 関係を図Iに示す。
この滅菌サイクルは各ステップを経て、滅菌サ イクルが進行する。

・減圧工程
規定の圧力まで滅菌チャンバー内の空気を脱気する。

・コンディショニング工程
(プリプラズマ工程) 滅菌チャンバー内に高周波工ネルギーを与え空気のプラズマ状態を作り出し,滅菌物の除湿と 加温を行い,滅菌物を滅菌しやすい状態にする。

・注入工程・拡散工程
約58%過酸化水素溶液の入った専用過酸化水素ヵセットより、規定の量の過酸化水素水溶液 が気化した状態でチャンバー内に注入される。
過酸化水素の拡散を促進するため規定の時間後 HEPA フィルターを通した清浄な空気がチャンバー内に導入される。
注入、拡散された過酸 化水素の作用により一部微生物が殺滅される。

・プラズマ工程
再度減圧され、高周波工ネルギーが加えられ過酸化水素をプラズマ状態にする、生成された各 種フリーラジカルなどの活性物質や紫外線などにより微生物は殺滅される。
・ベント工程
プラズマ工程終了時,高周波の印加が中止され,フリーラジヵルなどの活性種は水蒸気や酸素 といった安定で安全な物質へと再結合する。
HEPA フィルターを通した空気が大気圧まで導 入され滅菌サイクルは完了する、 滅菌温度は45〜50℃前後、滅菌に要する時間は機種によるが約I時間弱程度である。
滅菌後に 有害物質が残らないことからエアレーションの必要はなく、被滅菌物は滅菌後すぐに使用できる。

過酸化水素


過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌法に用いている過酸化水素は酸化剤 接皮膚などに触れた場合には炎症を引き起こす。
過酸化水素カセットは、医薬用外劇物とし ての扱いが必要である。
過酸化水素カセットの取扱説明書並びにMSDS(製品 安全データシート)に取扱いに関する情報が記載されているので参考にすること。
修理などの際に、何らかの形で過酸化水素に直接触れる可能性があるるようにする。

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌装置の構造


過酸化氷素低温ガスプラズマ滅菌装置の基本構造
1:圧力計 (滅菌チャンバーの圧力測定)
2:インジェクションシステム (ヵセットから過酸化水素を注入する装置)
3:滅菌チャンバー (滅菌物を積載する部分)
4:高周波発生装置 (プラズマ生成のための高周波を発生させるュニット)
5:真空ポンプ (滅菌チャンバー内の空気を排出)
6:コントローうー (滅菌装置の動きを制御)
7:電源ュニット(滅菌装置各部に電力を供給)

過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌装置の保守点検


1・定期点検 過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌装置は、6ケ月または750サイクル毎、1年または1500サイク ル毎の点検が推奨されている。

点検の内容は滅菌装置のタイプにより異なるが、以下に代表的な点検項目を示す。

6ケ月 1年点検 主な点検項目
真空ポンプのオイル交換
インジェクションシステムの点検調整
コンプレッサ-エアタンクの点検調整
真空ポンプのオイルフィルタ-交換
空気フィルターの清掃
× 圧力計の点検調整
× ポンプ吸入フィルター交換
× HEPAフィルターの交換
排気フィルタ一の交換
ドア、滅菌チャンバーの清掃
× ドアシールの点検調整
× 滅菌チャンバー内の点検調整
性能確認

被滅菌物もしくは装置に不具合が生じ、 そのままの状態では滅菌工程を進めても滅菌保証ができないと器械が判断した場合 (規定値から外れた場合)、器械は自動的に滅菌工程を中断し、エラー メッセージが表示される。



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  • 医療用フィルムの一般的特性
  • a,感色性 一般に感光材料の感色性は,レギュラ一,オルソクロマチック,パソクロマチックおよびインフ ラレッド(赤外)の4タイプに分類される.

    レギュラータイプは可視光の短波長側,紫〜青色光にのみ感度を有するもので,ハロゲン化銀固有の感色牲であるこのハロゲソ化銀塩に種々な増感色素を加え,緑一黄色まで感光波長域を延ば 』したものが

    オルソクロマチックタイプ(略してオルソ)であり,更に燈〜赤色まで延ばしたものが バンクロマチックタイプである.従来の直接撮影用X線フィルムは,増感紙の発光スペクトルが 青紫色系のみであったため,すべてレギュラータイプのみであった.

    しかし1980年頃,X線診断に充分適する画質,階調を有LSSOnm付近に最大輝度を持ついわゆ る希土類増感紙が開発されるにおよび,直接撮影用X線フィルムもその発光スペクトルを効率よく蚊収するオルソタイプフィルムが急速に普及した.

    なお
    間接撮影用フィルムおよびCT, DF, MR等の画像記録に使用されるイメージャ用フィルム,デュープリケーティソクフィルムなどはす べてオルソクロマチックフィルムである.

    特殊なものとして,近年画像記録用として急速に普及し だレーザイメージャ用のフィルムは,He-Neレーザ光(ピーク633nm)或いは半導体レーザ光 「ビーク680~890nm)に合わせて最大感度を持つように設計されている.

    b・
    写真濃度 濃度(Density) は,X 線画像の黒化度すなわち不透明さの度合を表すもので,測ろうとするフィルムの部分に入射した光が,これを通り抜げたときどのくらい減少したか,その対数値であらわ す.

    即ち入射光に対し透過光が1/10 になった場合をD=1.0 といい,1/l00 になったときをD=2.0, l/1000 になったときをD=3.0 …という.

    c.
    特性曲線と特性値 写真フィルムに漸増する露光を与えて現像処理すると,そのフィルムの黒化銀による不透明度 は,露光量に応じて変化する.

    露光量と不透明度(正確には不透明度の対数)との関係を図示した のが,特性曲線と呼ばれるものである.
    一般には一定の光源から出た光で,フィルム上に段階的な露光を与え,これを規定の現像液で一 定温度,一定時間現像し,できた黒白の各段の黒さ(濃度)を濃度計で測定する.

    露光量とは,露光した光の照度(Lx) と時間(sec) の積である.

    特性曲線からは下記の写真特性値を得ることができる.

    @感度 特性曲線上のある濃度を得るのに必要な露光量(log H)の逆数で表わす.

    ここで「ある濃度」 とは,画像を作った場合,最も重視し有用される濃度域の代表で,直接用x線フィルムではカブリ+0.3および1.0を使うことが多い.

    特性曲線図の横軸は右側に進む程光の量が増す.

    よって複数 の特性曲線が書かれているとき,右側にあるもの程感度が低いことを意味する.

    A
    階調(グラジェソト) 特性曲線の横軸の一定間隔
    冤ogH に対する濃度間隔僖 の関係を僖/ logH で示し,グラジ ェソト(P階調)と呼んでいる.
    特性曲線中,直線部分では濃度とlogHの各変化分は比例する(僖/ logH=一定).

    言いかえるなら直線部分では露光量の対数の変化に比例した濃度変化が得られ,しかもクラジェントは最も高い.

    この部分とlogH軸とのなす角αのタンジェントを
    ガンマと呼ぶ。
    (tan α=γ) γは感光材料のコントラストを示す重要な特性値である.

    曲線の下方(脚部) および上方(肩部)では直線部分を隔たるにつれ,クラジェントが低下し,細かい描出能力は漸次 低下する.

    X線臨床写真では直線部とともに脚部のグラジェントも重要な因子となるので,特性 曲線のA〜B間を直線で結び,log H軸とのなす角のtanγ’を平均階調(G)として表示すること が多い.
    (実際にはA, B 点は特定の濃度値が指定されている)

    B
    カブリと最高濃度
    脚部でグラジェント零となる点の濃度をカブリ,肩部におげる同様の点の濃度を最大濃度(Dmax) といい,これらも感光材料の特性を知る重要な因子となる.

    (4)
    医療用フィルムの取扱い・保存
    X線フィルムに限らず,感光材料は光のほか,各種の粒子線,薬品,温度,湿度および機械的 圧力等の影響を受げて被現像性が与えられるから,その保存や取扱い処理に充分の注意が必要であ る.

    すべての
    感光材料は,温度が高いほど変化が速くなるから,これを保管するには23°C以下の低 温の場所がよい.
    現在感光材料はすべて密封包装になっているので,未開封のものは湿気に対して 比較的安全であるが,一度開封したものは,乳剤膜が扱湿して空気と平衡な水分を保有するように なるから多湿の条件はさげねばならない.

    特に高温多湿はフィルムのもっとも嫌うところで,カブ リ増加,感度低下等の性能悪化のみでなく,種々な故障を誘発しやすい.

    例えば梅雨期等に長くフ ィルムをカセッテやマガジンの中に入れ放しにしたりすると,増感紙やフィルムどうしの接着を起 しかねない,一方,極度に乾燥すると,スタチックマークを生ずる.
    特にカセッテレスのようなフィルム自動搬送の装置では,フィルムが種々な材質のものに触れる機会が多く,どうしてもスタチックマークが起りやすい.

    この種装置を使用する場合は,相対湿度30%以下にならぬよう対処が 必要である.
    その他感光材料を強くこするといわゆる摩擦カブリができ,また露光前後にフィルム に折り目をつげるとその刺激で白や黒の折り目マーク (クニックマーク)が出る.

    感光材料は種々なガスによりカブリを生ずる.
    有害なものは,硫化水素,アンモニア,ホルマリ ン,アセチレソガス,松杉等のテルペン類がある.
    この種のものは身近に無いと考えがちであるが,
    例えば下水道の中で発生した弱い硫化水素ガスが自現機に逆流入してカブリが発生したり,新しい保管箱にフィルムを入れておいたところ,その保管箱の材料である合板を作るときに使用され た接着剤に含まれていたホルマリンにより,フィルム乳剤の硬膜化が進み,感度低下や定着のヌケ不良といった思わぬ故障に遭遇することがある.
    いずれにしろフィルムは鮮魚と同じように考えそ の取扱いには充分な注意が必要である.蛍光増感紙
    X線直接撮影用フィルムに使われているハロゲン化銀は,X線に対して感光機能を持っているが,そのほとんどが透過してしまいX線の利用率はI%程度と言われている.
    そこでこのX線利用率を高めるため,X線吸収の大きい蛍光体をシート化したものにX線をばく射し,蛍光体から 発する光を写真フィルムに密着記録する方法により,患者の被ばくを低減し,短時間撮影を可能にするものが蛍光増感紙 Cスクリーン)である.

    現在医療用分野では,増感紙を使わないで撮影する事は殆ど無く,フィルムとのシステム化も盛 んに進められている.
    増感紙の重要な機能は下記のとおりである,
    @ 患者の被ばく線量を大幅に低減する.
    A 短時間撮影ができ,被写体の動きによる不鋭を低減できる.
    B 小焦点のx線管が使用出来て,幾何学的な不鋭を低減できる.
    C 小容量のX線装置で撮影が出来,またX線装置の寿命を長くする.
    D x線写真のコントラストを増加させる.

    (2)
    増感紙の構造 増感紙は一般に近紫外から緑色光領域に発光スペクトルを持つ蛍光体を,支持体の上に均一に塗 布したもので,特殊用途を除き2杖を1組としてX線フィルムをサンドイッチ状に挟んでカセットに装填,充分密着して使用する.
    X線管球側に置かれる増感紙をフロント増感紙,反対側に置 かれる増感紙をバック増感紙と呼んでいる.
    保護膜:5〜10がm前後の透明なセルローズ化合物,
    またはポリエチレンテレフタレート (PET)が用いられ,単に蛍光体層を保護するだげでなく,化学的な浸食にも堪える 性能が要求されている.

    蛍光体層:構造として,均一分散構造,多重層構造及び異種蛍光体の二層構造がある.

    支持体:最近ではプラスチックベースが用いられている蛍光体層を保持する役目と,増感紙 の性能に影響を及ぼす蛍光の蚊収または反射効果を兼ね備えている.

    (3)
    増感紙の種類
    a.増感紙の蛍光体と組み合せフィルムタイプによる
    分類X線フィルムのレギュラ一フィルムに適する増感紙と,オルソフィルムに適する増感紙に分れ る.

    増感紙に使われている蛍光体の発光スペクトル分布とフィルムの分光 感度との組み合せによるものである.

    b.増感紙の性能による分類 患者被ばくの低減と,人体各部の診断に必要な写真画質を得るために,撮影部位の厚さ及びx 線装置容量に対応した,数多くの増感紙が設計されており,その感度は増感紙名に何等かの形で表 現されている,性能による分類は,レギュラ一,オルソシステムに関係無く,次の凡そ4種類に 分けられるが,その感度レベルは使用するフィルムの感度によって全体的に変化する.
    @ 高鮮鋭度タイプ増感紙
    A 感度・鮮鋭度共中庸の性能を持つ増感紙
    B 感度を主とした増感紙
    C 最高感度を有する増感紙

    c.
    増感紙の使用目的による分類 最近のx線診断技術の発展は目覚ましく,機能的な検査や,省力化,自動化に向かった撮影方 式が次々と開発されている.

    増感紙の種類もその開発に応じて変化しているが,
    大きくは一般カセッテ用と,フィルム機械搬送用とに分げられる.

    前者のうち一般撮影用の 使用目的は前記b.の分類に従っているが,特殊撮影用は多くの撮影目的に合ったものが次々と開発され,種類も多岐に渡っている.

    その中でも最近実用化され,使用頻度の多くなりつつある増感 紙として,片面システムの乳房撮影用増感紙などが挙げられる.
    最近のフィルム,増感紙システムは非常に多様化しており,特に希土類増感紙システムの出現に より,数百種類もの組み合せが考えられる.
    しかし診断目的と撮影の効率から考えると,絶えず, 最適の組み合せを選択して行く必要がある .

    (4)
    増感紙使用上の注意点
    @増感紙とX線フィルムとの密着はX線画像記録系の基本である.
    よって新規購入時はもちろん,使用中も定期的に密着テストをJIS Z 4905に指定されている方法で実施することが必 要である.
    特に大角,半切等の大サイズカセッテおよびカセッテレス装置,フィルムチェンジ ャ等では重要である.

    A
    撮影時以外は増感紙とX線フィルムとの圧着はできるかぎり避げることがのぞましい.
    長時間の匠着は接着故障の原因となるばかりでなくX線フィルム中に存在する薬品の影響で増 感紙汚染をひきおこす可能性もある,これらは特に高温多湿ほど促進されやすい.

    B
    湿気は増感紙の大敵である.
    表面に歪が生じたり,カビを発生させることがあるので時には カセッテを開げてしばらく放置し内部を乾燥させるとよい.

    C
    増感紙のクリーニングには必ず各増感紙メ一力指定のクリーナーを使用すべきである.
    指定以外のクリーナーは時としてクリーナーの成分自体が変色したり,蛍光体を保持しているバイ ンダを汚染して,X線写真にムラを生じることがある.

    D
    クリーナーによる清掃は,低湿期に発生しやすいスタチック防止にも有効で,その面からも 定期的クリーニング (理想としては週i回) が不可欠である.

    E 増感紙は短期間50万枚相当の
    X線ばく射を行なっても感度劣化は殆どないが,日常の撮影 にはX線フィルム,クリーナーに関連する化学的な汚染,各種の汚れ,X線フィルムの装填,取りだしのキズやその際のゴミの舞い込みに関連する機械的損耗により徐々に劣化していくのは避げがたい.